ガマ腫の治療法

Q&A

今月の初めから舌の下にあるヒダの片側だけ膨らみがあり、時には丸い形の水疱であったり、ほぼ細長く先が白くなって大きくなっている感じがします。水疱の時は潰れたりするのか膨らみが小さくなることもありますが、また細長く膨らみます。口腔外科専門医の先生を探すのは大変そうなのですが、どうしたらいいでしょうか?
安原歯科医院の安原豊人です。
もちろん診察してみないとわかりませんが、部位的にガマ腫の疑いがあります。
口底部が片側性に腫れ、やや青紫色を帯びた表面の粘膜は薄い透明感のある貯留嚢胞で、舌下腺の導管の一部が外傷などにより損傷し、周囲組織中に唾液が漏出してできると考えられています。 内溶液は透明粘稠な粘液性物質で、自壊すると膨隆は消失しますが、短期間に再発します。
ガマ腫は全年齢に広く認められ、無痛性で、大きく増大すると、舌を挙上し、言語障害や嚥下障害を起こすこともあります。一度お近くの口腔外科を受診されることをお勧めいたします。

ガマ腫の治療法には、
①嚢胞全摘出術
②開窓術(頻繁に行われる方法で、嚢胞壁の上半分を切除して大きく開窓し残りの嚢胞壁を口腔粘膜の一部とする方法です。開放部分が閉鎖して再度唾液が貯留しないように、開窓した嚢胞壁の辺縁を口腔粘膜と縫合して口腔内に開放しておく必要があります。)
③舌下腺体を含めた嚢胞全摘出術(何度も再発を繰り返す症例には、舌下腺体を含めて嚢胞の摘出をはかることがあります。特に開窓術が困難な顎下型ガマ腫には、舌下腺体の摘出を同時に行ったほうが良いといわれています。)などがあり、大きさ部位などにより選択されます。
手術以外の治療法として、OK-432嚢胞内注入療法があります。OK-432(ピシバニール)という薬剤を注入する方法です。この薬は組織に炎症反応を起こさせて、腫れを収縮させる作用があることから、がま腫の治療などに応用されています。
副作用として、発熱などがみられることがあります。局所麻酔で行われることが多いものです。大きさによっては、3、4回行うことが必要になりますが、注射針でたまっている液を抜き、代わりにこの薬を注入します。
最近ではよく知られた治療法ですので、http://fukase.life.coocan.jp/OK-432/index.htmlを参照ください。

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安原歯科医院
院長 安原豊人