正中菱形舌炎（せいちゅうりょうけいぜつえん）

Q&A

１年ほど前に舌の真ん中に白いニキビのようなでき物に気が付きました。 前から中央が白っぽかったのかもしれませんが、違和感のみで痛みはありません。固く白いニキビのようにも見えます。 大きくなったり小さくなったり感じなくなったりですが、消えてないような気がします。 オーストラリアですので、専門医にすぐ行けなく不安です。 よろしくお願いします。: 安原歯科医院の安原豊人です。
もちろん診察してみないとわかりませんが、正中菱形舌炎（せいちゅうりょうけいぜつえん）などの疑いもあります。
舌奇形の一型で、舌背正中部に菱形または楕円形の舌乳頭欠損病変として認められるもので、いわゆる、炎症性の疾患ではなく、２次病変として炎症のみられる場合と、カンジダ菌感染によるものとの考えがあります。
発生頻度はおおむね0.2～0.3％で、男子に多く、男女比は3：1といわれています。
舌背部の後方1/3、すなわち舌盲孔の直前で正中溝に見られる。近遠心的にやや長い菱形または楕円形の舌乳頭部としてみられ、周囲とは境界明瞭で、その部分は平滑で、周囲よりわずかに陥凹しているものと、結節状ないし顆粒状に隆起しているものがあります。
本疾患は通常自覚症状が全くないが、時により感染および二次的に炎症を伴うと発赤、腫脹、疼痛などがみられ、舌炎の病名にふさわしい状態となります。
治療法としては、カンジダ菌感染や炎症がなければ、特別に処置を必要としませんが、一度お近くの口腔外科や耳鼻咽喉科で診察をお受けになるか、帰国時に受診されることをお勧めいたします。